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【中1探究】倉敷美観地区フィールドワーク
中1の生徒が美観地区やその周辺地域にて、観光地化している現状を踏まえ、現在のまちの課題を様々な視点で気づき、考えるフィールドワークを実施しました。
フィールドワークに先立って、12月11日にNPO法人倉敷町家トラストの代表理事の方にご来校いただき、美観地区およびその周辺の現状と行われている取り組みについて話していただきました。
昔と今の地図を比較し説明を受け、住民が住み、商業を行う場であった地域が、時代と共に業者による観光客相手の営業の場へと変わってしまっていることを感じました。
戦争の影響でまちが壊れても、自分たちの歴史を守ろうという意識や制度によって古いものも修復され、観光客が増えたという背景があります。
観光客が来ることで利点もある一方で、車両の往来が増えたり観光客のマナーが悪いなど、住民の方々にとっては暮らしにくい地域となってしまい、住民の減少でコミュニティも機能しなくなってしまっています。
時代の変化と共に変わってしまったまちの現状を実際に見て、観光地としてのみではなく住民にも寄り添ったまちづくりという観点で、今後の美観地区周辺の在り方を考えてほしいとメッセージをくださいました。
12月18日、事前学習の内容をふまえて倉敷美観地区および周辺地域にてフィールドワークを行いました。
ノートルダム清心女子大学の成清先生にも同行していただき、まちづくりやそこで暮らす方々の視点から美観地区について学び、考えました。
歴史の長い店舗や旅館、商店街で商いをされている方、美観地区中心部に住んでいらっしゃる方など、多様な立場の方々のもとを訪れ、生徒が直接インタビューをさせていただきました。
事前に考えていた質問以外にも追加で質問をするなど、コミュニケーションを楽しんでいる様子が見られました。
その後、美観地区内の観光客や通行の様子、歴史を感じる建築様式などを観察しました。
美観地区を観光目的ではなく、そこで暮らす方々の困り事を探し解決案を考えるという観点で見ることにより、新たな気付きもあったようです。
19日にはインタビューで伺った内容やまちの様子、自分たちの気づきをスライドにまとめました。
実際に歴史と現状、課題を知識として得て、現地で観察して、自分の言葉でまとめることで、自分事として考えることができました。
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。