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2023/12/19

SSH授業研究会

清心中学校・清心女子高等学校はSSHに設定されて第4期目となります。
今期のSSH研究授業のテーマは「課題解決に繋げるための、論理的思考(ロジカルシンキング)・批判的思考(クリティカルシンキング)・水平思考(ラテラルシンキング)を意識した授業展開」としています。
これらの思考法を授業内で組み合わせ、多様な発想のもとで多面的な見方のできる力の育成を目指しています。
そこで研究授業や講演会を通して、より充実した次世代の担い手育成に向けた授業改善や教員が必要とする思考力について考える機会としました。

まず、中高共に五教科を中心に研究授業を展開しました。
多くの先生方が来校、またはオンラインで参加してくださり、研究協議などを通して意見交換を行い、よりよい授業展開について考えることができました。

その後、日本体育大学児童スポーツ教育学部教授 稲田結美先生に「学校理科教育におけるジェンダーの問題 -女子校の意義と可能性-」と題して、ご講演いただきました。
男女によって理科教育への考え方が異なるのは、生物学的な性差以外に社会的・文化的・歴史的なジェンダー問題であるため、克服が可能だと思われます。
個人差はどうしても生まれてしまうものなのですが、社会的な理系へのイメージは教員の言動など小さな点の積み重ねも関わってきます。
だからこそ生徒の興味関心を摘み取らないために、社会そのものが理科への偏見をなくすことが改善に不可欠なのだと思いました。
また「女子に着目した理科授業作りや、理科のイメージを変える教材は、性別を問わず理科を苦手とするすべての学習者に効果がある」との提案は、興味関心を上手く学習に結びつけるという点において他教科にもあてはまると感じました。

これからの社会において、多様な視野を持つ者が分野を問わず活躍するために、男女問わず特性を活かせるように多分野においても偏見のない柔軟な考え方を持つべきなのだと思います。
今回の研究授業や講演会をきっかけに、改めて自身の授業や教員生活を見直し、生徒が伸び伸びと楽しみながら学びを深められる環境作りに役立てていきたいと思います。