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2024/05/20

国際科学技術フェア 日本代表として参加

5月11日から17日に、アメリカ・ロサンゼルスにて開かれた世界大会「国際学生科学技術フェア(ISEF)」に本校高3生が日本代表として参加しました。
ISEF2024 では67の国・地域から1,699名の生徒が参加し、科学の自由研究を競いました。科学研究の発表会としては世界最大級の大会です。
昨年12月に行われた高校生・高専生が科学技術の自由研究の成果を競う「JSEC2023(第21回高校生・高専生科学技術チャレンジ)」において研究「稲踏み効果の科学的検証Ⅱ」が科学技術振興機構賞に輝き、今回の世界大会出場に繋がりました。

本校から日本代表としてロサンゼルスへ派遣されることが決まった生徒は、ISEF参加に向けて研究発表スライドやポスター、アブストラクト(研究内容の概要)、リサーチプラン(研究計画の詳細)など多くの書類を英語で作成したほか、ミーティングや研修会に参加してきました。
授業やテストなどと両立させながら準備を整え、出発当日を迎えました。

日本代表としてロサンゼルスへ派遣される生徒は、他校の生徒と合流して出発式をした後、現地へ飛び立ちました。
まずは会場にて参加登録及びピンバッジ交換会を行いました。
ピンバッジ交換会とは、各国の代表たち(ファイナリスト)が事前に用意したピンバッジを交換しながらコミュニケーションを取り、親睦を深める試みです。
本校生徒も積極的にコミュニケーションを取り、世界各国の生徒と交流しました。

翌日はブースセッティングが行われました。
ここでブース審査に通らなければ発表することができません。
ルールに基づいて日本で準備して行っていたため、無事に審査を通り次のステップに進みました。
審査員の方とのやり取りも言うまでもなく英語で交わされます。細かい質問にもきちんと対応できていました。
ISEFメインスポンサーのRegeneron社の社長と写真を撮ったり、他のブースも出来上がっていき、段々と発表会ムードが高まっていきます。

ブース審査後、Regeneron ISEF 2024 Opening Ceremonyに参加しました。
DJの方の奏でる音楽で会場のボルテージも高まり、開幕を告げられると最高潮に達しました。
様々な企業の経営者の方々やSociety for Scienceの代表者の方によるパネルディスカッションもあり、ファイナリストたちにメッセージを伝えてくださいました。

3日目の午前中はメディアへの公開があり、世界各地から来たスポンサーや著名な研究者に向けてブースで発表を行いました。
今までの練習の成果を発揮し、英語で研究紹介を行うことができました。
メディア対応以外の時間には他の国のファイナリストの発表を聞いたり、一緒に記念写真を撮るなど交流を深め、隙間時間には研究紹介の練習に打ち込みました。

4日目、ついに本審査が行われました。
本審査会はファイナリストと通訳、審査員のみが入場できるため、緊張感も一味違います。
想定外の質問もあったなかで、たくさん考えた想定質問が役に立ったケースもあり、これまでの約5ヶ月に渡る準備が報われた様子でした。
8時~16時まで行われた審査の後、会場からファイナリストたちが出てくるとISEF関係者たちの大きな歓声や拍手に迎えられます。
ファイナリストを関係者全員が労う光景は、科学に国境はないというメッセージを体現しているように感じられました。

5日目は一般公開が行われ、地元の住民や小中学生など科学に興味を持つ多くの方々が参加し、ファイナリストのブースを巡りました。
学校のフィールドワークとして訪れる方もいて、会場前にはスクールバスの列も見受けられました。
一般公開では審査の際とは異なり、研究分野に詳しくない来場者や小中学生にわかりやすく説明する必要があります。
英語での質疑応答に慣れてきたためか、「自分の研究を相手にわかってもらうこと」を純粋に楽しんでいる様子でした。
ファイナリストの展示の隣ではNational GeographicやMicrosoftのような協賛企業などがブースを設置しており、参加者が様々な体験ができるようになっていました。
またカテゴリー別にネットワーキングイベントも行われており、分野ごとにファイナリストが集まって話を聞いて楽しむこともできました。
本校の生徒はデニム生地の着物を着て参加したので、日本らしさを感じていただきながら発表に臨めました。
自分の研究についても多くの方に関心を持っていただき大きな励みになったようです。

本校はISEFに過去4回出場しており、今回で5回目となります。ISEF参加を受けて、本校生徒には文部科学省より文部科学大臣特別賞が贈られました。
本校生徒は個人研究だったため、すべて自分でこなさなければならないなか、多くの時間と労力を費やし、大きな成長に繋がったことと思います。
また世界大会という大きな舞台でも堂々とやりきった姿を誇りに思います。
これからの未来において今回の学びを活かし、ますます活躍してくれることを願っています。