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2022/04/11

一学期始業式にて

聖ジュリーと聖書.JPG

 この4月より清心中学校・清心女子高等学校の校長となりました松沢です。どうぞよろしくお願いいたします。

 清心中学校・清心女子高等学校では4月7日(金)に一学期始業式をオンラインで実施しました。式の中で、私は生徒の皆さんに次の旧約聖書の言葉を紹介しました。

「 “Be strong and courageous, do not be frightened or dismayed, for the Lord your God is with you wherever you go.” ( Joshua 1- 9)

『強く雄々しくあれ。うろたえてはならない。おののいてはならない。あなたがどこに行っても、あなたの神、主は共にいる。』(旧約聖書 ヨシュア記1章9節)

 旧約聖書によれば、紀元前13世紀ころ、イスラエルの民はエジプトにおいて厳しい奴隷の状態にありました。やがて偉大な指導者モーセに導かれてイスラエルの民はエジプトを脱出し、その後40年もの間、シナイの荒野を移動した後、神様から約束されたカナンの地に入ります。このカナンの地に入る直前にモーセは亡くなり、神様はモーセの従者であったヨシュアを後継者に任命します。ヨシュアは、これからは自分が民の先頭に立って約束の地に導き入れ、多くの戦いを経てイスラエルの国を建てなければなりません。ヨシュアは不安と恐れを抱いていたのではないでしょうか。その時、神様がヨシュアに与えられたのが上記の言葉です。(ただし、多くの日本語訳聖書で courageous を「雄々しく」と訳しているのはどうかな?と思います。courageous を『雄々しい』と雄(男性)に限定する必要はないと思うからです。ここでは courageous は『勇敢な』と訳したいと思います。) そして私は、この聖書の言葉から、生徒の皆さんに “Girls ! Be Courageous !” という言葉を贈りました。訳すと、「少女よ! 勇敢であれ!」となります。

 私は、生徒の皆さんが人生の様々な問題や課題に出会った時、恐れて退いたり途中で妥協してしまうのではなく、勇敢にチャレンジして乗り越えていく女性であってほしいと思います。もちろん、このような勇気は放っておいても自然に身に付くものではありません。まず小さなことに挑戦して自信をつけ、それを繰り返しながら、徐々に大きな自信と勇気を獲得していくものだと思います。この清心中学校・清心女子高校では、そのようなチャレンジし挑戦する機会が数多く用意されています。生徒の皆さんが取り組む探究活動や課題研究もその機会の一つです。小さなチャレンジでも、乗り越えれば自分への自信につながります。できなかった事だけではなく、できた事・やり遂げたことにも目を向け、神様に感謝して自分をほめてほしいと思います。失敗する事も思うとおりにならない事もあるかもしれませんが、その時こそ、これも挫折を乗り越える一つのチャンスと考えてほしいと思います。そのようにして、生徒の皆さんが勇気のある女性として成長され、進学しても社会に出ても、その勇敢さを保ち続けられることを願っています。

“Girls ! Be Courageous !”