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2016/11/26

岡山県ユネスコスクール高等学校ネットワーク実践交流会・第2回事前学習会

ユネスコスクールである本校は、高校生の有志を中心に、研修会にも積極的に参加しています。
10月29日(土)岡山学芸館高校で、11月に開かれるユネスコスクール実践交流会に向けた事前学習会が行われ、本校生徒が参加しました。今回は、カンボジアからの留学生の方々に、カンボジアの生活や抱えている課題、日本の印象などを日本語で報告していただきました。
報告の後には、学校や学年を超えてグループをつくり、留学生を交えて質疑応答、ディスカッションの時間をもちました。生徒たちは日本語と英語で話し合うなかで、カンボジアと日本とのさまざまな違いに驚いていました。

「カンボジア留学生との交流を通してESDを考える」(生徒の感想)

〇ESDとは何か、ESD実現のために私たちができること
・ESDとは、大きなことばかりでなく、私たちの身近にある小さなことだと思います。まずは、自分の一番身近にあるものについて調べたり、活動に参加したりすることが大切です。例えば、今回のような勉強会や交流会などで知識を深めることや、そこで学んだことを皆にシェアすることです。それがESD実現のために私たちができることの1つです。
・私の考えるESDとは「繋がりと継続」だと考えます。ESD活動にはさまざまありますが、私はカンボジアに行き、継続的支援が大切なのだと気づきました。物を1つ与えたとき、支援者がそこにいなくても活動できるだけのスキルが必要です。スキルがなければ継続不可能で支援の目的達成はできません。また、一方的な支援では支援する側しか満足できず、される側からすると迷惑なのかもしれません。それが本当に必要かどうか知るには、支援を必要としている人との繋がりがなければいけません。たくさんの人と繋がりを持つことでより多くの人のために活動できると思います。

〇カンボジアからの留学生との交流を通して学んだこと
・留学生と交流して一番に思ったことは、生の声を聞かないとわからないことがたくさんあるということです。この学習会の前に事前学習としてカンボジアの食について調べました。ココナッツミルクを使った料理があることを知り、「おいしそう」と思っていましたが、実際の話を聞いてみると、そんな料理を食べることができるのはごく一部の人で、多くの人がとても質素な食事をしていると教えてくれました。まだまだ支援が必要だと感じ、直接話を聞くということがいかに大切かわかりました。
・日本語学校の先生の「カンボジアの子はかわいそうではありません。日本の子どもの方がかわいそうだと思います」という言葉がとても心に残りました。私たちはカンボジアの子どもたちより恵まれているのに、不平不満を言ったり、親を大切にしなかったりと、留学生の話を聞いていて自分がとても恥ずかしくなりました。
・学生が学ぶ環境は日本の方が恵まれているといえますが、留学生たちは与えられたチャンスを逃さないように努力していました。日本の学生は勉強を「やらされている」と思っていますが、留学生は「勉強以外したくない」と言うほど自主的に努力していました。カンボジアはまだ発展しているとはいえませんが、学生の価値観や意識の違いで日本はカンボジアに大きくおくれをとると思いました。

〇今回の学習会に参加して
・私は今回のような学習会に参加したのが初めてだったので、自分と同じ世代の人たちと意見を交換し合うということ自体が新鮮で、とてもおもしろかったです。また、自分のコミュニケーション能力のなさを実感しました。最初のグループ内での自己紹介でも、だれかに仕切ってもらわないと喋りだすことができず、自分の意見をうまく伝えることができなかったからです。今回の学習会で学んだことを今後に活かしていきたいと思いました。
・ESD関係の学習会に参加するようになって4年目になりますが、参加するたびに交流の難しさを実感しています。今回の研修会も同様に戸惑いを感じましたが、段々と緊張した空気が和んでいきました。普段知ることのできないカンボジアのようすを知り、豊かさと幸せの違いについて考えるきっかけとなりました。
・カンボジアからの留学生と話せると聞いたので、カンボジアで集めてきた情報をあらかじめまとめて疑問点を洗い出していたので質問がしやすく、私なりに解決できました。カンボジアスタディーツアーで学んだことをここで復習でき、自分の中でツアーのまとめをより深いものにできました。これからは自分なりにまとめた情報を発信していきたいと思います。