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2016/06/16

UNHCR講演会

先日、早島町ゆるびの舎で開催された「織田靖子講演会」に高校生らが参加しました。「世界を知ろう!世界で働こう!夢を拓く 中高生のためのキャリアサポート 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)ジュネーブ本部 織田靖子講演会」としたこの講演会には県内の中学生高校生が多数参加しました。実際にUNHCRの本部スイスより来岡された織田さんのお話に、会場より多数の質問が浴びせられ、多くの子ども達が難民問題について強い危機意識を持っていることが分かりました。また、シリアを中心とした難民問題だけでなく、日本という国の難民受け入れについても厳しい現実を知る、とても学びの多い時間となりました。

~生徒の感想(一部抜粋したもの)~

  • 日本の難民受け入れ数の低さも重要な課題だと痛感しました。確かに日本人は観光客に対しては親切なのかもしれないけれど、基本的に国際政治や国際情勢に関心が薄いという印象があります。しかし、ISに日本も攻撃対象として宣言を受けていたり、各国の主要都市でテロが起こっていたりなど、国際情勢はもう断じて他人事ではいられないのだと、今回の講演で再確認しました。
     その上で、比較的安全な日本で、どれだけ難民の人々を受け入れることが出来るか、決して簡単な道ではないけれど、私達国民が今現在難民となってしまった人達を敬遠していて、それが一人の意識を変えていくために、普段の生活や教育の場でもっと世界の問題について、主体的に考えていくべきだと思いました。
  • 織田さんのお話の中で、「パキスタンで支援をされているとき、現地の人々は洪水によって自分達の家が流されているにもかかわらず、3月11日に起きた東日本大震災の心配をしてくれた」、とあり、私は、その思いやりを大変嬉しく思うと同時に、ひとつ考えたことがあります。それは、パキスタンのことを心配している日本人がどれだけ多くいるだろうか、つい自分達のことだけ考えて生活してばかりいないだろうか、ということです。
     国際協力と聞いて、正直何をしたら良いのかすぐには思いつきません。難民をすぐに救えるような力もありません。しかし、織田さんがおっしゃっていたように、少しでも自分のことのように考えるということが大切です。「愛の反対は無関心」という言葉があるように何も知らなければ何も変わりません。
  • 私はとある学生団体に所属しています。そして私達は、今年の12月には全国の高校生を集めて、NPO・NGOの協力も得ながら、難民についてのシンポジウムを開催する予定です。シンポジウムを開催するにあたって各グループで難民問題についての調べ学習をしており、私達のグループは主にアジアの難民問題について調べています。
     国によって政府がまともに機能しておらず、テロが頻発するなど、地元の人々の生活が安定していないことが分かり、衝撃を受けました。
     私は日本などのように比較的安定した国の政治についての知識がある若者が、そのような国々に行き、政治の知識を教えたり、物作りの技術を伝えたりしたら国が安定するのではと考えます。職業教育も大事な要素のひとつです。しかし、私達高校生は上記のような大きなことは出来ません。なので、私は12月のシンポジウムを成功させ、一人でも多くの人に難民問題について知って貰い、その人達がNPO・NGOとつながる機会となれば良いと思っています。今私達は協賛企業を集めるなど、クラウドファンディングの準備をしています。高校生にとって、1つでも多くの世界を知ることがどれだけ重要で、それが将来に影響をおよぼすか、私はこの学生団体に所属してみて初めて知ることになりました。私は、今、日本という恵まれた環境で暮らしています。だからこそ、このシンポジウムを成功させたいと思っています。