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2016/01/07

AMDA-MINDSシンポジウムレポート

先日岡山市内にて岡山市に本部を置く国際協力NGOであるAMDA―MINDSによるシンポジウムが開催され、参加した高校生がそこで得た学びをレポートにまとめてくれました。「AMDA-MINDSの活動から見る幸せのカタチ」と題されたこのシンポジウムではAMDA-MINDSの関わる社会貢献活動のみならず支援の必要な各国の現状、支援者からの視点、幸福度という概念について知る機会になりました。

シンポジウム「AMDA-MINDSの活動から見る幸せのカタチ」
2015年12月12日岡山県立図書館2階デジタル情報シアターにて
・ゲストスピーカーによる基調講演(株式会社フェリシモ)
・各国の事業統括ら5名による発表
・パネルディスカッション

~参加者からのレポート~
高校1年生 山本さん
今回の講演を聴いて一番印象に残った言葉は「本当に幸せな人は人をだまさず、裏切らず、助け合う」という言葉です。確かに人を助けて不幸になったと思う人はいないと思いました。私も海外でボランティアをして、現地の人が嬉しそうな顔をしているのを見て、私も嬉しくなったのを覚えています。彼らから「また来年も来てくれるのか」と尋ねられた時、私達は必要とされていたのだ、と実感しました。だから今でもまたいつかボランティアに行けたらいいなと思っています。そして私達が助けたような人々が、少しでもより良い生活を送っているのを知ると嬉しくなります。
 「色々な国の人の幸せは何だろうか」ということが話題に挙がった時、色々な国において「他者の幸せが自分の幸せ」なのだと思いました。でも、今日、日本などの先進国においては、そのこと自体に気付かないままの人もいるのではないかと感じます。周りの人達が不幸なのに自分が幸せになることは出来ないと改めて感じさせられました。

高校3年生 新田さん

・フェリシモさんのお話

 幸せ=みんなで作り上げるもの、連続性のあるもの、という考えのもとで活動されています。
この中で連続性というものがとても大切だなと思います。私には「一度限りの支援は本当の意味での支援ではない」という思いがあり、ボランティア活動を行う中で連続性や持続性をとても大切にしてきました。だから、息の長い支援ができるように最低でも10年間は活動を続けている、という点に魅力を感じました。

・各国のパネリストのお話

 「どんな瞬間に幸せを感じるか?」という質問に対して、「家族が幸せだと自分も幸せ」だとか「家族と過ごせる時間が幸せ」と、誰もが口をそろえて言ってくれるようです。日常生活を何不自由なく毎日過ごせるのを当たり前のように感じてしまう私たちは、小さな幸せが積み重なれば大きな幸せになることを忘れて、「小さな幸せ」というものを見失っているのかもしれません。幸せな国ランキングで日本が45位であることにはとても驚きましたが、もしかしたら私たちが小さな幸せを忘れているからではないのかと思いました。今回のお話を聞いて、日常にある小さな幸せに気づいて感謝できるような人になりたいと強く思いました。ザンビアで活動されている方がおっしゃっていましたが、いまだに貧富の差が拡大し生活が苦しくても、ザンビアの人たちはみんな心が豊かであるそうです。心が豊かであることは何よりも幸せなことです。もちろん経済の格差がないことは経済的に豊かかもしれませんが、心が豊かであることにはお金は関係ありません。ザンビアに73もの部族があっても今まで一度も内戦がないのは、ザンビアの国の一人一人の心が豊かだからなのではないかと思います。
 活動の内容としては、インドネシアで行っている酪農支援がとても素敵だなと思いました。酪農の方法を教えて地元で育てた牛からの牛乳を飲むようにし、子供たちの健康を促進し良い状態にするというものでした。私たちがボランティア活動を行う際、受け入れ側が私たちからの支援に依存し続けてしまう環境を作らないように、彼らが自立できるまでの持続的な支援をすることが大切だと私は考えています。このような支援として、農業や酪農などの生活に必要な技術教育を行うことが有効です。技術教育をすることで、将来自立できるような環境が整うと思います。インドネシアでの活動は子供たちの健康を守るだけではなく、彼らの自立にも繋がる支援なので魅力を感じました。

・菅波AMDAグループ代表のお話とまとめ

 ○幸せな人は自分のためではなく、他の人のために時間、お金、人間関係を使う
  →こうすることで困った時には助け合える環境が作れる
 ○相手の行動を見ているとその人が幸せな人か分かる
 ○「幸せな人」=”FOR YOU”
「幸せを求める人」=”FOR ME”
 ○お互いに幸せを共感できる場所をもつことが大事
 最後にあるように幸せを共感できる場所をもつということとして、自分が行っている活動を普段から周りに伝え、逆にお話しを聞ける機会があったら積極的に参加していきたいです。そして、”FOR ME”ではなく”FOR YOU”の精神を忘れることなくこれから活動したいと強く思いました。普段は目に見えない日常の幸せに改めて気が付くことができた素敵な機会となりました。