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2015/10/26

高校3年生人権学習「女性として社会に出る前に」

本校では体系的な女性学習を実施しており、先日高校3年生が学年の人権学習の時間を使って、女性として社会に出る前に考えるべき、知っておくべき問題を学ぶ時間を持ちました。
1年次に学んだ「女性への抑圧を知ろう」2年次に学んだ「女性問題って何だろう」に引き続き、ワークショップ形式の参加型学習で日本の女性が現在抱えている問題を知る機会となりました。
人権学習「女性として社会に出る前に」
対象生徒:高校3年生 文理コース・生命科学コース
目的:
・「人工的な性差」によって女性の権利が侵害されていることを知る。
・現代に生きる女性として、社会における様々な女性の人権問題を知る。
・多様な性のあり方を肯定的に受け止め、男女共同参画社会の担い手として、持続可能なより良い社会を築いていこうとする意識を持つ。
生徒の感想(抜粋)
・日本で男女の固定観念が多く残っていると分かりました。女性だけでなく男性も固定観念に縛られていることが多く、それが年間自殺者数に表れていました。「女子力」という言葉がなぜ存在するのだろうと考えさせられました。
・以前離婚後300日問題によって戸籍が取得できない問題を取り上げたドラマを見たことがありましたが、実際にそんなことがおこっているのだと驚きました。また、今まで世界での教育格差を学ぶ機会は多くありましたが、日本でもいまだに教育を受けられない子どもがいることに問題意識を覚えました。どのような事情があったとしても、子どもが戸籍を取得できないという状況は絶対にあってはならないと思います。
・正直、まだ仕事に就いたことがないので、女性管理職が少ないことに対して問題意識がありませんでした。しかし、今日はじめてセクハラに関するヤジについて考えたことで、女性が自分の思ったことを言うことが出来ないというのは、精神的苦痛を増やし、女性の活躍の場が減ってしまうという、これからの日本の発展を妨げる、致命的な問題が残ってしまうと分かりました。ジェンダーギャップ指数を見ても分かるように日本のジェンダーギャップは大きいままです。これからの日本を変えていくためには女性の行動の幅を増やしていくことが大切だと思います。
・女子校という環境にいると、平等で、一人一人が尊重されているように思えますが、一歩外に出ると、未だに男女差別が残っているのだと改めて感じさせられました。また、女性は家庭を守るものだという説はよく聞くので知っていましたが、男性は逆に、働かなければならない存在として差別されているということはあまり社会で認識されていないように思えました。
・昔から根強く残っているジェンダーによって今もさまざまな問題を抱えているのだなと改めて思いました。また、やはり女性に対してのジェンダーが多いなと思いました。「男性が稼ぎ、女性は家事」というジェンダーをもっと無くしていくことは、このBさんの問題解決や女性の社会進出をもっと高めていけるのではないかと思います。また、中高の授業でも女子の家庭科の授業が多いなど、知らず知らずのうちにジェンダーが入っているので、これも変えていくことも解決策の1つだと思いました。
・取り上げた事例の中で女の子は家事の手伝いをさせられていても、男の子には特に何も言われていないことが、自分と兄妹との扱いの差と重なってとても共感するところがありました。「妻に先立たれて以来、野菜を買っては腐らせる」ということが増えているなか、母親が子育ての家庭で男の子と女の子の家事を手伝わせるなどの扱いの差を作ることが更に同じ結末を迎えることの原因だと思いました。
・女だから、男だからという固定観念をなくすべきだと思ったし、TVなどを観ていると、男の人が家事・育児をする国が増えてきていると思う。だから、日本は少し遅れていると思うし、昔の戦後の考えを尊重するのもあって良いと思うけれど、改めて考え直すべきものもあると思う。日本では、男が育児という考え方は浸透していないので、会社側からその考えを進めるなど少しずつ日本にも男女の考えを変えることが出来たら良いと思う。
・「女性」をめぐる議論には世代によってギャップがあるなと感じた。「男は仕事・女は家事」という社会が当たり前で生活してきた人達が上司や経営陣として企業・国を担う今、理解が十分でないことは避けられない。だからこそ柔軟な考え方を持った様々な人が協力して企業や国を担っていく必要があると思った。ジェンダーについて考えていると、男の人から女の人の権利を認めてもらう為の動き、そんな風に描かれることが多い。しかしそれとは少し違い、男の人、女の人それぞれが互いの利益を認め合うことを目指すのがジェンダーギャップの解消と考えていきたい。誰もジェンダーについて問わなくてよくなることがジェンダーギャップ解消のゴールだと感じた。
・日本は他国と比べてまだまだジェンダーギャップが社会のあらゆるところで残っていることが分かりました。この問題を解決するためには、今生きている私達の価値観を変えることも必要だなと思いました。また、テレビを観ていると少しずつではありますが女性の社会進出も前より進んでいると思います。これからも、より女性の社会進出が進んでいく中で、女性ばかりを重視するのではなく、もちろん男性にも目を向ける必要があると思いました。平等な社会、平和な社会を創り上げるのは難しいことだけれど、それでも私達はそのことに声を上げていくことが大切なことだと思います。
・まず、問題だと思ったところは、社会の制度が不十分であるというところです。女性が社会進出するにあたって、育児休暇などの制度はまだまだ整っていないうえ、女性が会社において、上司から感じるプレッシャーやストレスに立ち向かわなければならない現実があるということです。少子化や女性の社会進出は今日話題になっています。それと同時にこの2つは相反する存在だという認識があります。この2つを相反するものではなく、関連して解決していかなくてはならないものとして対応していく必要があると思います。その、解決策を模索するに従って、他の課題も見つかり、どの社会問題もつながっていることを感じました。今回のように、グループワークで色々な意見を聞くことが出来て良かったと思います。女性である私達も、女性への価値観を変えていかなければならないのだと感じました。
・目的とすべきところはやはり男女平等であって、あまりにも考えなしに「女性の地位向上」を叫んだり、「女性は虐げられている」という風に考えたりするのは好きではないなと思います。本当のジェンダーや、本当の平等とは何なのか、きちんと自分の頭で考え、リテラシーを持って、物事の事実を考えていきたいです。
・日本では、表面的には男女差別・ジェンダーを感じることは一見起こっていないように見えるが、実際には管理職に就く割合が男性の方が多かったり、女性が結婚や出産後も変わらず職場で働ける環境が整っていなかったりと、女性の方が男性より不利な環境に置かれることも多いと感じました。管理職に就く女性の割合をもっと増やしたり、女性が働きやすい環境を作ったりして、女性がもっと自分の能力を最大限に発揮出来る社会づくりが大切だと思いました。そのためには、女性らしさ、男性らしさ、男だから女だからというジェンダーに基づいた考え方をやめ、ジェンダーフリー、つまり男・女と分けない考え方をしていく必要があると思いました。
・日本ではジェンダーギャップ指数が104位のように男女差別がまだ大きく残っている。国会の中でもあるように、女性議員に対するヤジがある。「女性=弱い」という意識があるからこそ、攻撃しやすいのかもしれないと思った。女性だから何かをしなければならない、や、「女性だから」という言葉だけで通じて納得してしまうのも無理はない。しかし、そんな決まりはないし、そうする必要もないと思います。あくまでも、女性と男性は同じ人間であり、平等であると改めて一人一人が認識するべきだと思いました。今は女性が活躍する時代だと、言われているが言葉だけではなく、待遇を同じにするなど、実際に行動に移すことが大切だと感じました。
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