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グローバルセミナー
1月31日、全校生徒対象 グローバルセミナーが実施されました。
環境再生医の矢野智徳氏をお迎えし、「地球と地域(風土)をつなぐSDGsとは~風土の大地にはり巡らされた血管網のはたらき(流域水脈)~」と題して、講演をいただきました。
先生は、1995年の阪神淡路大震災において大量の瓦礫ごみが出ている状況を目の当たりにし、本来あるべき自然の巡回型を再生するべきと考え、新たな環境改善施工の手法に取り組んでこられました。
環境問題について考えるとき、大気中と地中を含む全体的な循環機能にも目を向けるべきと考えていらっしゃいます。
現在、開発が進むことで地面もコンクリートで覆われ、地中の血管網である循環(水の流れや山脈などの地形など)が上手く機能しない状況にあります。
人工物によって循環が遮られ、自然の中に滞りが生まれ、耐えきれなくて放出された力が災害につながるとの説明を、実際に能登の地震後の整備事例を用いてお話してくださいました。
実際に自然の循環に組み込むように整備した川や道は、豪雨後にも耐えることができたそうです。
本来あるべき循環型の自然を取り戻すことが、自然と人間が共に生きやすい世界を生み出す一歩なのだと考えさせられました。
今回の講演を聴き、人間も植物や生物と共存するためにバランスを考慮し、すべての生き物が循環を支えている意識を持つ大切さについて、グローバルな視点で考えることができました。



放課後には、生徒(希望者)が講師の先生方から循環再生方法について実践を交えて教えていただきました。
水路の砂利が固く滞っていたため、そこに空気が入るようにしたり、弱った木の周りの土を掘ったり詰まっている葉を落として循環させる手助けをしました。
動物が穴を掘るように、スコップで掘り返すだけで土に空気が入り、少しずつ土が柔らかくなり植物も元気になるようです。
豊かな自然の中で学ぶ身として、植物を元気な状態で保てるよう生徒と共に活動していきたいと思います。



