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2015/03/04

教科書の読み比べを行いました。

高校1年生が世界史Aの授業で歴史新聞を作成し、ネイティブスピーカーの先生方に向けてプレゼンテーションを行いました。コロンブスからイギリス13植民地、独立戦争に南北戦争などのアメリカ史を日本の教科書で学び、次にアメリカで使われているアメリカ史の教科書と読み比べて「違い」や「共通点」を考察することを狙いとしました。英字歴史新聞を作成するグループ、劇風に当時のピューリタンの気持ちを代弁したグループ、会場を意識して双方向のやりとりをプレゼンに交えたグループもありました。アメリカ出身の先生からは南北戦争に関する質問もあがり、生徒自身が回答する場面もありました。
世界史『アメリカ歴史新聞プレゼンテーション』
対象生徒:高校1年生 生命科学コース
目的:
・アメリカの教科書と日本の教科書での「アメリカ史」の表記を学び、多角的な視点で歴史を見つめ、歴史についてのクリティカルな思考力を身に付ける。
・日本の抱える歴史認識に関する問題を学び、歴史というものが各国の歴史認識と共に形成された人工的なものであることを理解する。
・プレゼンテーションを行うことで、客観的に歴史を眺め、多角的に表現する技能を身につける。

生徒の感想
★歴史上の出来事について私が知っている知識は、浅くて少ないものだと感じました。特に、コロンブスについての発表を聞いた時は自分の知っていることとかけ離れたものだったので驚きました。歴史をより事実に近い形で知るには多くの視点から物事をとらえないといけないと思いました。
★南北戦争について「アンクルトムの小屋」くらいしか知らなかったので、この機会に知れてよかったと思います。そして、世界史は面白いと思いました。1つのお話みたいでワクワクしました。日本の歴史などはその時に起こったことだけしか書いておらず、その人の気持ちなどがあまり書かれていないけれど、アメリカの教科書はたくさん書いてあって面白いと感じました。
★ピューリタンについて私の父はイギリスで「悪い人達」と学んだのに対して、アメリカの教科書には「良い人」と表されていました。どちらが正しいのかは分からないけれど、とらえ方は人それぞれだからopinionではなく、factを教科書には載せるべきだと思いました。そして、そこから人それぞれ今日みたいに考え、意見を持つことが大切だと思いました。だがしかしそれはとても難しいのかもしれません。
★私たちは事実を書いた教科書というより、物語のような印象を受けた。アメリカの教科書は、人の考えたことや感情が大部分を占めていて、出来事については大ざっぱで曖昧なので興味を持つきっかけになるのには良いだろうが、教科書としての役割を果たせていないと思った。そして、例え初めてであったとしても、戦争を楽しみにするなんて私たちにとっては考えられないし、おかしい。また、南部も北部も明確な理由がないまま戦争をして、たくさん兵力を使い負傷者が出て、市民にとっては迷惑だろうと思った。(歴史新聞 編集者後記より)