トピックス Topics

  1. HOME
  2. トピックス
  3. 「世界一大きな授業2015」に参加
2015/06/04

「世界一大きな授業2015」に参加

ESD活動の一環として高校2年生を対象に『世界一大きな授業』を実施しました。親の経済力が子どもの学力に影響するのは世界共通の傾向です。現在世界では5800万人の人が初等教育を受けることが出来ず、160万人の先生が不足しています。識字率の低いアフリカや東南アジアには、学校を中退する子どもが集中しています。学校に通っても十分な指導が受けられず授業についていけない子どもが留年・退学する流れが出来てしまっているのがその理由です。
授業では、冒頭にマララ・ユスフザイさん(ノーベル平和賞受賞者)の平和賞受賞スピーチを確認し、世界各国が莫大な軍事費を抱えている現状について学習しました。
~マララ・ユスフザイさんのスピーチ(ノーベル賞のウェブページより)~
Why is it that countries which we call strong” are so powerful in creating wars but are so weak in bringing peace? Why is it that giving guns is so easy but giving books is so hard? Why is it, why is it that making tanks is so easy, but building schools is so hard?
世界一大きな授業
対象生徒:高校2年生 選抜クラス
目的:
・世界の教育の現状について知り、教育の大切さについて考える
・より良い未来をつくるため、教育の必要性について日本政府に政策提言する

~生徒の感想~
いつも私たちが授業している間、家で家事をしたり水汲みをしたりしている子供が何人もいることに驚きました。世界中の子供たちが、この世界について一緒に学び考えることができるように教育について考え直すことが必要だと思います。
この問題を考えるとき、必ず「何ができるだろうか」と聞かされるが、既に世界中が頭を抱えている問題であり、私たちはまず問題そのものを「知って」、教育の大切さを「発信していく」ことができるのだとわかった。決して人ごとにせず、この問題に世界で向き合っていくことが大切だと思った。
世界に目を向けると多くの人々が多くの割合で学校に行けない、とか、読み書きができない人がいることを知りました。さらにその原因は思った以上に深刻で、今すぐに改善することは難しそうです。また世界中で軍事費が莫大だということも知りました。だからやはり、軍事費を教育へ少しでも回すことはできないのかと考えました。3日分の軍事費で、1年分の教育費がまかなえる、だなんてとても簡単なことのようにきこえます。それができないのも何かしらの原因はあると思います。(内戦とか?)しかしできるだけ早く少しでも多くの費用を教育費に回せたらいいと思いました。
日本のGPEの募金額が少ないことが少し残念でした。そしてマララさんは私たちとは歳があまり変わらないにもかかわらず、世界のことをきちんと見て、自分の意見を言えていてとても真似できないと思いました。銃や戦車は簡単に与え、作るのに、本や学校については難しいことなのかという問いは特に印象に残り、確かにそうだと思いました。軍事費に177兆円もかけて戦争して、子供の将来をつぶしてしまうような世の中より、誰もが学校へ通える世の中になってほしいと思います。
学校に通えない子供たちが世界中にはたくさんいるという事は今までにも学んだことがありました。しかし今回、具体的に学校に通えない子供たちや読み書きができない大人の人数などを知り、今自分が教育を受けられるかということがどれほど幸せなことなのかを実感しました。今すぐ戦争をやめて軍事費を教育費に回せ、と言うのは簡単ですが、実際に行動するのはほぼ不可能に近いでしょう。しかし、私1人だけでなく世界中の人々が意見を言い、行動しようとするのなら、少しずつでも戦争を減らし、より多くの子供たちが教育を受けられるようになるかもしれません。まず、今の自分は何をするのが1番重要であるのか考えてみることが大切だと思います。
技術やお金を戦争のためだけにつぎ込むのは正しいことではないと思う。軍事ビジネスは、その業界の人しか幸せにならないし、しかもその家の人々不幸にさせるだけです。核の抑止力などと言う「大きな力をお互いが持っているので、戦争が減る」という考え方は、間違っている。軍需産業なんて無くなってしまえればいいのに、と思います。
グローバル化が近年日本中で叫ばれていますが、それを実現するためには教育と他国との有効な関係は絶対に必要なものだと思います。グローバル化とは日本が世界に追いつき、追い越すものではなく、世界中が協力し、良い意味で競い、発展すべきものだと私は考えます。そのような世界を目指すためにももっと発展途上国への支援を増やすべきだと思いました。そもそも人種や出身国で人間の区別されることがまずおかしいのだということを再確認しました。教育が豊かになるという事は、国が豊かになることだと思います。
ファイル 2015-05-23 14 06 11.jpeg
ファイル 2015-05-23 14 06 44.jpeg