女性の科学的分野での活躍を支援できる教育過程、教育内容の開発

(1)本校では平成18年度から普通科の中に、「生命科学コース」と「文理コース」の2コースを設定することを決定した。「生命科学コース」は、入学時より生命科学分野への進路を希望している生徒を対象にしたコースで、「文理コース」は、高2で文系理系を選択するコースである。コース制導入によって、理系への進学を早期に決めた女子生徒への適切で充実した支援が可能になると考えた。

 「生命科学コース」で、高校1年次から理系のコースを設定したのは、高度な科学技術の理解には早期から基礎的な素養を育てるのが好ましいと考えたからである。1年次には、同じ進路に夢を描いている仲間と共に学習に取り組むことで、目的意識を高め、基礎となる語学力の充実、理数系科目への取り組む姿勢を身につけるのに効果があると考えた。


(2)1年次から3年次まで、「実践英語」(各1単位)という学校設定科目を開講する。「実践英語」では、個々の生徒のレベルに合わせた英文の多読という手法を採用した授業を展開する。科学論文からの情報収集力や、国際社会で活躍していくために必要となる“使える”英語力の養成に効果があると考えた。


(3)1年次では、「生命科学基礎 」(1単位)という学校設定科目を開講する。
 生命科学の研究の基礎となる知識・技術(実験操作、統計処理、データベース検索、文献購読、プレゼンテーション技能)を学ぶことで、2年次の課題研究を円滑に進めることができると考えた。


(4)2年次では、「生命科学課題研究 」(2単位)という学校設定科目を開講する。
 「生命科学基礎」で培われた能力・技能を生かして、科学研究として課題に取り組むことによって、より高度な内容の興味や関心をもたせることができると考えた。


(5)校内・校外の宿泊施設での合宿や研修旅行で「野外実習」や「環境学習」を実施し、自然科学の手法を直接的な体験を通して学ばせたい。体験を通して、生徒の興味・関心や意欲の向上を促進する効果があると考えた。

[1]「野外実習」
 現代、多くの日常的な情報をインターネットやテレビなどのメディアから得ているので、生徒の生活も室内空間で過ごすことが多くなる傾向がある。特に女子生徒はその傾向が強いと思われるので、感受性の高い高校時代に、科学的な自然の理解や「生命」の畏敬の念を育てるために、野外体験は必要である。学年をおって、段階的な導入を考えたい。
  高1では、基本的な自然観察の視点を学ぶ(身近な自然を体験できる「岡山県自然保護
 センター」などの施設を利用して基礎的な知識を身につける)。
  高2では、研究レベルの自然観察の手法を学ぶ(鳥取大学の蒜山演習林などの森林環境
 で、専門家の指導の下で技術を身につける)。
  身につけた知識や手法を、「研修旅行」での実践によって定着させる。

[2]研修旅行「環境学習」
 「野外実習」で身につけた知識や体験を生かして、より自然の豊かな地域で、環境調査等の実習、研究者の指導を盛り込んだ研修をしたい。身の回りの環境との比較などを通して、環境問題を考える動機が強化され、知識だけでなく、自然の中に入っていくことに対する積極性を身につけることができると考えられる。
 これまでに研修旅行で1999年・2000年を沖縄本島で、2003年・2004年を石垣島・西表島で自然環境学習のテーマで実施してきた経験があるので、西表島を中心にしたコースで、研修内容を充実させた内容のものができると考えている。そして、さらに世界の環境問題に目を向ける研修として、ボルネオ島サバ州を中心にしたコースを企画している(※別紙2-3)。


(6)以上の研究内容に関する取り組みは次の通りである。
○「生命科学コース」の設定による独自の教育課程の編成
○学校設定科目「実践英語」      :「生命科学コース」1~3年次、各1単位
○学校設定科目「生命科学基礎」   :「生命科学コース」1年次、1単位
○学校設定科目「生命科学課題研究」:「生命科学コース」2年次、2単位
○学校設定科目「生命」         :「生命科学コース」2年次、2単位
○理科の単位数の重点配分      :「生命科学コース」3年間で19単位(最大25単位)
 理科総合A(2単位)生物Ⅰ(4単位)生物Ⅱ(6単位)
 化学Ⅰ(3単位)化学Ⅱ(4単位+選択2単位)物理Ⅰ(選択4単位)
○「野外実習」
○研修旅行「環境学習」

投稿者: 秋山繁治 日時: 2006年03月28日 14:19|

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