女性の積極的に学ぶ姿勢とリーダーシップを育てる教材と指導法の開発

 従来考えられてきた男女の性格の特徴に、(1)男の積極的攻撃性と女の消極的防御性、(2)男の自立性・支配性と女の依存性・融合的同調性、(3)男の現状打破性と女の現状維持性などがあげられている。このような見方がステレオタイプ化されて、男であれば「男らしさ」、女であれば「女らしさ」として社会的に期待されてきた。しかしながら、現在では、その考え方が男女差別につながっていると考えられている。単なる性別による「区別」であり、不当ではないという意見もあるかもしれないが、男らしさに振り分けられた「積極性がある」「決断力がある」「さばさばしている」などがリーダー的資質なのに対して、女らしさに振り分けられた「消極的である」「よく気が付く」「優しい」は補助的な立場の人に求められる資質であることを考えると偶然ではないことが理解できる。
 
 能力の特性については「女は言語能力に優れており、男性は視覚・空間認識・数学的能力に優れている」とよくいわれるが、それが生物的背景に基づくかどうか検証するのはかなり難しい。性役割を強化している社会的な影響も考えられるからである。高校で進路を考えるときに「女なのに理系なの」と言われるように、無意識的に女性には「理系に行かないように」という抑圧がかかっている場合は多い。社会的な抑圧を取り除く努力なしに、女性の科学・技術分野での活躍を推進できない。
 
 理科好きにも拘わらず理系への進学をためらいがちな女子生徒に、積極的に理系の進路を選べる教育が必要である。理系分野で活躍する科学技術者の講演に積極的に女性を起用することや、実験や野外実習の指導者に、女性の研究者、大学生や大学院生を選ぶことによって、ロールモデルを提示し、身近な存在として認識させることによって、研究者として自立している女性科学技術者を育成していく効果を期待できると考えた。

 以上の研究に関する取り組みは次の通りである。
○学校設定科目「生命」:「生命科学コース」2年次、2単位
○「野外実習」
○研修旅行「環境学習」
○女性研究者・学生との交流を深める講義や実習の設定

投稿者: 秋山繁治 日時: 2006年03月28日 14:17|

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