2005年05月22日
生命科学コースパンフレット:「大切なもの」(先輩からのメッセージ)p25掲載
女性は、一般的に理系に弱いと考えていいのだろうか。能力の特性については「女は言語能力に優れており、男子は視覚・空間認識・数学的能力に優れている」といわれるが本当だろうか。例えば、「男性は数学的能力に優れている」という根拠に、「数学が得意なものを集めたら男の子が多かった」とか「男の子の方が数理的推理テストで高得点であった」など、それを立証する研究が多い。しかしながら、それが生物的背景に基づくとかどうか検証するのは難しい。それは性役割を強化している社会的な影響も考えられるからである。数学的能力の形成には、外部環境が影響する可能性は高い例えば、高校で進路を考えるときに「女なのに理系なの」と言われるように、無意識的に女性には「理系にいかないように」という抑圧がかかっている場合が多い。日本では、女性が物理分野に進学することに、周囲はどのように反応するだろうか。能力の形成に、社会がどのような性役割を期待するかが影響していると考えられる。

投稿者: 秋山繁治 日時: 15:20|パーマリンク |コメント (0)
2005年05月21日
私がこの進路を選んだ動機は、中学生の時から老人ホームなどを訪問しているうちに看護師という仕事に興味を持ち始めたことからはじまります。看護師は患者さんの身の回りのお世話をするだけではなく、患者さんの目には見えない心をも理解していかなければなりません。そんな人との係わり合いが絶えることのない看護師という職業はなんて素晴らしいのだろうと思い、この進路に進むことを決めました。
今ではその看護学専攻を選択してから1年が経ちました。今でも看護師という職業への情熱を絶やすことなく大学生活をおくっています。つい先日ですが、国立療養所の長島愛生園に実習に行ってきました。まだ技術的なことはほとんど習っていないので、みなさんの想像する看護実習というようなものではありませんでしたが、人として大切なことをたくさん学んできました。机上の勉強だけでは体験することのできないことがたくさんあるのだと気づかされました。また部活動では、わたしは軟式テニスをしています。高校の部活は英語部だったので、大学に入って何か運動がしたいと思いテニスを始めました。サークルと違って部活は多少厳しい面もありますが、毎日充実した日々を送っています。
さて、わたしは大学に入って思ったことがあります。それは目的を持つことの難しさです。わたしはただ漠然と看護師という仕事に夢を見て大学に入ったわけですが、同じクラスにいる具体的目標を持っている人たちと比べると意識が低いと自分で感じます。すごく悲しいことです。ですから、生命科学コースを選ぶみなさんには、是非具体的な目標を持って一心不乱に頑張ってほしいなと思います。なぜこのコースを選んだのか、なぜこの学部を選ぶのか、自分の中でしっかりと考えてほしいなとわたしは思います。目的さえしっかりしていれば、どんなに辛いことでも乗り越えていけると思うからです。しっかり頑張ってください。
岡山大学医学部 保健学科 看護学専攻2年 岡本祐佳
投稿者: 秋山繁治 日時: 23:20|パーマリンク |コメント (0)
2005年05月04日
水到渠成(水到れば渠(みぞ)成る) 『禅林類聚(ぜんりんるいじゅう)19
もとは、中国の古詩に「学問の根深うして方(まさ)に道固し。功名の水到って自ら渠(みぞ)成る」とある中から、古人が「水到渠成」の四字を禅語に引用したものと思われます。原詩の意味は「学を積めば自然に道が修まり、永が流れ来ると、ひとりでに溝ができる」ということです。自然の理をいったものです。
また「水到渠成」を、力量のある師のもとには、自然に学徒が集まるの意味に用いることもあります。
水は、その性質ゆえに多くの宗教家や哲学者が取りあげています。禅語でもたびたび「水」に接します。この「水到渠成」の展開といってもいい句に「水深ければ波浪静かに、学広うLて語声低し」があります。水はまた〝仏のこころ″を象徴します。道歌の「雨あられ雪や氷とへだつれど とくればおなじ谷川の水」 にもこのことが感じられます。
黒田孝高(よしたか)(1604年没)は「如水(じょすい)」と号しました。彼は安土桃山時代の武将で、織田信長、つづいて豊臣秀吉に仕えています。武将であるとともに、秀吉の日本全国統一事業を助けて政治面でも重要な役割をつとめた大人物です。それだけに、人間指導の面でも苦労を積んでいます。毛利氏の高松城を水攻めにするかと思うと、熱心なキリスト教信者でもあります。この多様な性格の持ち主が「如水」と号したところに、一つの誓願があるようです。とくに彼の『永五則』は、現代にも多くの共鳴者があります。「指導とは、自ら行ずることである」との禅行にも通じるからでしょう。
1.自ら活動して、他を動かしむるは水なり。
2.つねに己れの進路を求めてやまざるは水なり。
3.障害にあいて激しくその勢力を百倍し得るは水なり。
4.自ら潔うして、他の汚濁を洗い、清濁あわせ容るる量あるは水なり。
5.洋々として大海を満たし、発しては雲となり、雨雪と変じ、霧と化す。凝ってほ玲瓏たる鏡となり、しかも、その性を失わざるほ水なり。
出典『禅語百選』松原泰道(祥伝社)1972年より
投稿者: 秋山繁治 日時: 22:44|パーマリンク |コメント (0)
2005年05月01日
一緒に授業「生命」を2003年度まで担当していた三宅先生からのメッセージです。
清心女子中学校・高等学校で7年間教壇に立ち中学理科と高校生物を教え,現在はパートナーの仕事の関係で渡米し,次の目標探し中です。
渡米直後は生活のために必要な英語を習得することが必要なこともあり,久々の学生生活を楽しく過ごしていましたが,半年過ぎた頃から何かが足りないと気付きました。その「何か」というのは「目的」でした。何かを学ぶには目的意識がなければ意欲が湧かず,長続きさせることも難しいのです。
目的を見つけるためにはまず「自分が興味を持っている分野」に関する知識を得ること,そして「自分がやりたいことは何か」を探すことが大切ですが,その過程で「面白い!もっと知りたい!調べたい!」と思える刺激的な情報を得る機会があるか否かが大きなカギになると思います。
自分がかつて担当していた清心女子高校独自の発展科目の授業「生命(共同開講)」,「人間とバランス」では時々現役薬剤師など講師を招いて講演をお願いしていましたが,まさに生徒にとって「刺激的な情報を得る機会」となり得ていたようで,この授業をきっかけの一つとして進路を決める生徒・志望学部への進学意志を固める生徒が多くいました。
理系進路を選択する上で科学の知識を得て「面白い!」と感じるというのは非常に大切な動機だと思います。「理系科目の成績が良い」ことが必要条件ではありません。実際に化学に苦労しながらも「○○の仕組みを解明したい」という大きな夢を持ち,薬学部へと進学した生徒もいます。また,英語が読めることが研究には必要(重要な論文はほとんど英文)なので理科が良くできるより英語に強い方が良いということもあります。
面白いと感じるからこそ,「不思議だ。何故だ。もっと知りたい。」という探究心につながるのだと思います。面白いからこそ,少々大変なことであっても頑張ることができるし,またやり甲斐もあるのです。
研究の道では「人と同じことをするのでは意味がない」とよく言われます。なぜならば,人と同じことをしている限り,真似にしかならないのです。そういう意味で,「自分を持つ」こと,「オリジナリティー(独創性・独自性)」といったことも研究者には大切な要素です。
また,考えたことを実践する「行動力」,興味を持ったことに対し自ら動く「積極性」,これらはどのような分野であっても非常に大切なことです。高校在学中に多くのものを得る生徒には必ずといって良いほどこの2つの要素があります。
ここまで読んで「結構該当するわ」と思うあなた,ライフサイエンスの分野へ挑んでみませんか?
生命科学分野にはまだまだ多くの謎があります。またその多くの謎の解明が世界的にも切望されています。その謎の解明に携わる女性ライフサイエンティストへの第一歩を是非踏み出してください。